人と食のはなし

古都、滋賀県大津市からほど近く、滋賀の南端で京都と三重の山々に囲まれた山中に伝統ある朝宮茶あさみやちゃの産地はある。最寄駅の石山寺から車で40分ほどで、趣きある看板のお店が出迎えてくれた。

茶のみやぐら 外観茶のみやぐらさんは自園自製自販!ご主人の力強い文字が印象的。

茶畑は店舗から車で数分、更に登った高所にある。

山々に囲まれた茶畑あたりをぐるりと山々に囲まれた茶畑。位置によっては500Mに達する標高。朝晩の寒暖差も激しく栽培が困難ですが、香り高い良質なお茶作りには最適の環境。

大型機械を使えない急勾配のため、肥料散布から日々の手入れ、もちろん摘み取りまで丁寧に手作業で行われる。

こちらは品評会に出品に向けた手摘みの風景。写真で見るよりも急勾配で、慣れないと踏ん張れないです!

丹念に栽培された茶葉を敷地内自社工場で製茶し、販売までの工程全てを家族で手掛けているのが、“茶のみやぐら“を運営する樋口さん御一家だ。
“茶のみやぐら“を運営する樋口さん御一家左から:お茶農家2代目のご主人、販売やネットショップも手がける奥様、妹の真理子さんは菓子製造を担っています。

“自園自製自販”…お茶にこだわりのある方にとっては馴染みのある言葉かもしれないが、全国的には少数だ 。茶のみやぐらでは、全ての生産工程を家族で管理する、いわゆる家族経営の六次化農家だ。安心安全に加えて、「農家の想いのこもった朝宮茶をいかにして飲み手に伝えるか、この旨味を知ってもらうか」の発信に取り組んでいる。

ただし、市場の売上は近年お茶離れ- いわゆる急須でお茶を淹れる食文化が薄まり、煎茶よりも気軽に淹れられるほうじ茶や健康茶の需要増加傾向。

簡単なペットボトルやTBタイプの売上は安定しているものの、好んで茶葉で購入する層は年々減少をたどり、飲み手に「急須でお茶を淹れて欲しい」という作り手の想いは、残念ながら届きづらいのが現状だ。

「農家としても煎茶の需要減少は感じるものの、やはり煎茶でしか味わえない旨味を感じて欲しい」そういった強い想いを持ち、樋口さん御一家は様々な発信を続けている

facebook (製茶の過程を動画でご覧いただけます、オススメ!)
https://www.facebook.com/Chanomiyagura/

Instagram
https://www.instagram.com/explore/tags/茶のみやぐら/

直面する課題は 、“どうすれば朝宮茶に興味を惹けるか"

そこで彼らが始めたのが、真理子さんが主体となった、自分たちの栽培した朝宮茶を使った自家製スイーツ作りだ。

お茶スイーツに裾野を広げターゲットを増やし、朝宮茶を広めよう!と菓子製造を開始した。

抹茶のロールケーキ と米粉の抹茶カステラ取材時に頂いた抹茶のロールケーキ と米粉の抹茶カステラ

スイーツ専門職人の真理子さん朝宮茶スイーツ専門職人の真理子さん

「お茶農家だからこそ、朝宮茶を味わえる菓子作りをしたい」

地元の牧場と連携して製造したアイスからスタート!

ガンジー牛のクリームを使った自家製アイス現在は全国探しまわって辿り着いた 新潟県 "加勢牧場"さんのガンジー牛のクリームを使った自家製アイス。朝宮茶と相性抜群でお茶の香り、旨味を妨げずにさっぱりと、それでいて濃厚さもあるアイスでした。

「アイス目的でいらしたお客様が次第に茶葉も買ってくださるようになって、朝宮茶の特徴、茶のみやぐらの味を知って頂けることを肌で感じるようになりました」

本格的に菓子製造が始まって丸4年。当初は専門のパティシエさんにお願いする予定だったが、外注では朝宮茶ならではの香りや旨味を表現しきれなかったという。

「パティシエはスイーツ作りのプロ。けれど、農家としてずっとお茶と向き合っていた私たちでないと、本当の朝宮茶を活かした菓子製造は出来ない。試行錯誤して、そう分かりました。」

左から:アイス最中のほうじ茶、煎茶、抹茶の最中。生地も皮も滋賀県産の近江米を使うこだわりよう。お茶の旨味が詰まった大人の味。

プリン3兄弟手前から:プリン3兄弟とネーミングされた、抹茶・ほうじ茶・煎茶のプリン

自家製スイーツは主に抹茶と煎茶、そしてほうじ茶を使ったラインナップだか、特に注目したいのは、抹茶スイーツ。自社栽培の初摘み抹茶を贅沢に使っているのだ。

朝宮抹茶 100Gこちらの写真の「朝宮抹茶 100G」(税込2,862円)が抹茶スイーツに使われています。

これはまさしく、生産農家だからこその原材料。一番茶でなおかつ、抹茶に適した品種「さみどり」「おくみどり」を加工した、柔らかで色鮮やかな高品質の抹茶をお菓子に惜しまず使うことが出来る。そして、流通に乗せることなく、敷地内に併設した工場で加工された最適な品種、品質の原材料扱う茶のみやぐらの自家製スイーツは、本来のお茶のもつ香り高さを表現することができるのだ、

煎茶

取材時に頂いたスイーツで、特に私のおすすめの煎茶アイス。

甘さよりまず舌先の旨味と、鼻をとおる爽やかな清涼感。

「あ、これはそう。煎茶の香りですね。」

そう私がこぼすと、樋口さんご一家は頰を緩ませて、「そう感じて頂ける菓子作りをしていきたいんです」と答えてくれた。

最後にお茶を淹れてくださった、ご主人からひとこと頂いた。

「父の代から45年、朝宮の農家でお茶作りをしていて誇りなのは、新鮮香。
朝宮は香りの産地でもあるんです。ぜひともその魅力を味わって欲しい。」

今年の朝宮の新茶が店頭に並ぶのは6月上旬頃。

ぜひ、滋賀の山のお茶の魅力をお試し頂きたい。

当店での扱い商品のご紹介

1.〈通年〉
朝宮のあおやなぎ(親子番茶)、朝宮のげんまい茶、煎茶TEA BAGS、ほうじ茶TEA BAGS

2.〈季節限定〉
朝宮煎茶新茶(6月初旬を予定)、水出し煎茶(春夏限定)、ほうじ茶(秋冬限定)

※取り扱い商品は場合によって変更する場合もございます。

※ご紹介した自家製スイーツは現地でのみご購入頂けます。ぜひ一度お立ち寄りください。

茶のみやぐら
〒529−1842
滋賀県甲賀市信楽町下朝宮39−1
TEL:0748-84-0405
FAX:0748-84-0533
HP: http://www.chanomiyagura.com
E-mail:chanomiyagura[at]maia.eonet.ne.jp
営業時間:午前10時〜午後18時
駐車場:15台
定休日:不定休 
writer's profile
田中 僚
たなか・りょう/東京都出身
日本ワインをはじめ、こだわり商品を探求中。
まずは自分の舌で鼻で!がモットーの食いしん坊。
2017年04月14日

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東京都千代田区神田練塀町8-2 CHABARA(ちゃばら)内
電話
03-3258-0051
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11:00~20:00
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元日、 6月の第一水曜日、 11月の第一水曜日

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